答えは出していません。問いの形を整えることだけを目指しました。
文脈を無視して一節だけを引くと、まったく逆の意味になることがあります。実際、この節は都合よく引用されることが多い箇所です。だからこそ、前後を含めて読み直す価値があります。
8銀はわたしのもの、金もわたしのものであると、万軍の主は言われる。
ハガイ書 2:8(口語訳(日本語))
この節を読んで励まされる人がいる一方で、傷つく人もいます。その両方が同時に起こりうるということを、書き手はおそらく想定していません。読む側が引き受けるしかない部分です。(マナセの祈り 1:4)
6神は更に大なる恩惠を賜ふ。されば言ふ『神は高ぶる者を拒ぎ、へりくだる者に恩惠を與へ給ふ』と。
ヤコブの手紙 4:6(文語訳(日本語))
少し脱線します。この箇所と直接の関係はありませんが、似た構造を持つ文章が別の書にもあります。並べてみると、書き手の関心の違いが見えて面白い。
研究書を数冊当たってみましたが、決定的な説明には出会いませんでした。むしろ、決定的な説明がないことのほうが、この箇所らしいのかもしれません。(ユダの手紙 1:16)
訳を並べてみると、同じ節でも受ける印象がずいぶん違います。日本語訳は柔らかく、英訳は硬い。原語はそのどちらでもない硬さを持っています。この差そのものが、読みの手がかりになります。
5For I know that violence must increase on the earth, And a great chastisement be executed on the earth, And all unrighteousness come to an end: Yea, it shall be cut off from its roots, And its whole structure be destroyed.
エノク書 91:5(Charles 訳(英語))
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